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尿道炎

尿道は膀胱の出口から亀頭の先までの長さで約15〜18cm位あり尿道粘膜でおおわれています。性行為や性的接触によりこの部位に菌が入った場合尿道炎になります。原因菌の種類により以下の3種類に分類されます。

1.淋菌性尿道炎

2.クラミジア性尿道炎

3.非淋菌性非クラミジア性尿道炎

【症状】

淋菌性尿道炎は淋菌の感染により発症します。この3個の中では一番症状が強く潜伏期間も短いのが特徴です。接触後3〜6日した頃より尿道の痛み、時として焼け火箸を入れられたように強い痛み、で発症します。同時にあるいは2〜3日遅れて、黄色〜黄緑色の膿がダラダラ出てきます。放置しておくと1週間くらいで症状が治まってくる場合もありますが、病気が治ったわけではありません。淋菌はいつまでも尿道に潜伏し、性行為によってその男性から女性へ、その女性からまた次の男性へと、次から次へと感染させていきます。

クラミジア尿道炎の症状は感染後1〜3週間したころより尿道の痒みや違和感として発症します。その頃より白っぽい膿が出てくる場合が半数、出てこない場合が半数です。放置しておくと症状が治まってまったく消失してしまう場合と、いつまでも違和感が残る場合とがあります。原因はクラミジアトラコマチスという菌です。症状が治まっても自然治癒はありません。性行為によって相手に感染させることになります。

非淋菌性非クラミジア性尿道炎は、マイコプラズマ、ウレアプラズマなどの菌により起きる尿道炎です。症状はクラミジア尿道炎にほぼ同じ症状です。尿道炎症状があり、尿中に白血球が認められる場合、この疾患を疑います。マイコプラズマやウレアプラズマという菌は日本の保険医療制度では検査項目がありません。したがって尿検査で淋菌もクラミジアも見つからなくて尿道炎症状がある場合にこの診断になります。非淋菌性非クラミジア性尿道炎とは淋菌でもクラミジアでもない尿道炎という意味です。

淋菌性尿道炎、クラミジア尿道炎、非淋菌性非クラミジア性尿道炎どれもが経過中まったく無症状のことがあるので注意を必要とします。身に覚えのある人、心配な人は症状が無くても検査をしておいたほうがよいと思います。

治療

淋菌性尿道炎の治療法

静脈注射     ロセフィン 、ケニセフ、ノイセフ
 筋肉注射     トロビシン
 経口薬      セフスパン、など多種類があります。

静脈注射は1(〜3回)の注射、筋肉注射は1回、経口薬は1〜2週間の内服。
症状により増減、併用あります。


前立腺炎

症状で分けると

1.急性前立腺炎

2.慢性前立腺炎       があります。

急性前立腺炎の症状は高熱(38〜39度)、悪寒、倦怠などの全身症状と排尿痛、排尿困難、頻尿などの局所症状です。急激に起こります。大腸菌、やその他の一般細菌が尿道から(経尿道的に)侵入し、あるいは血液を介して(血行性に)のどや虫歯、などの身体の他の感染部位から前立腺に侵入しそこで炎症を起こすと高熱を発し、前立腺が腫れるために、排尿痛や、排尿困難を引き起こします。排尿症状を伴わず、高熱だけだとしばしば風邪(感冒)と間違われます。淋菌などで起こすこともありますが、性病とは関係なく一般細菌によって起きることのほうが多い疾患です。一般には知られていない疾患ですが、泌尿器科ではポピュラーな疾患です。きちんと治療しないと慢性化します。

慢性前立腺炎は慢性的に経過する前立腺の炎症です。急性前立腺炎から慢性化する場合と最初から慢性前立腺炎として発症する場合があります。

慢性前立腺は細菌感染が原因で起きる場合と、細菌が消失してからもいつまでも会陰部の疼痛、下腹不快感、などが続く無菌性の前立腺炎の場合があります。無菌性前立腺炎は骨盤疼痛症候群とも言われいつまでも不快感が続き患者さんを苦しめるときがあります。前立腺が骨盤の一番深いところにあり血流がうったいしやすい(淀みやすい)ことや、前立腺組織中に薬剤移行度が悪いことなどいくつかの関与があります。

性感染症の後に慢性前立腺炎になることも知られていますがその頻度がどの位かはわかっていません。性感染症が治っていないために尿道不快感が続くのか、慢性前立腺炎のために尿道炎用の症状を呈しているのか鑑別が難しいこともしばしばあります。前立腺マッサージや内服薬などで根気よく治療することと、あまり症状を気にしないことが大事です。

慢性前立腺炎の会陰部不快感や下腹部の鈍痛は、仕事や遊びに夢中になっているときは気にならずに、夜ボーっとした時や、暇な時間に症状が強くなるという特徴があります。


精巣上体炎(副睾丸炎)

精巣上体は別名副睾丸と言います。精巣(睾丸)の脇にあって精子は精巣上体(副睾丸)を通過してから精管に入り尿道に行きます。精子の通り道にある臓器です。尿道炎や前立腺炎を起こした時に、細菌が尿道や前立腺から精巣上体に逆流し炎症を起こします。精巣上体炎(別名副睾丸炎)と言います。

急激に症状の出る急性精巣上体炎と慢性的に進行してある時精巣(睾丸)の違和感やしこりとして気づく慢性精巣上体炎があります。

急性精巣上体炎は精巣の脹れと疼痛などの局所症状と、高熱、倦怠、悪寒などの全身症状が出現します。精巣は腫れていないで精巣上体が腫れているのですが時として野球ボール位の大きさに腫れます。

原因菌は一般細菌とクラミジア、淋病などの性感染症菌に分かれます。

中年以後では一般細菌が多く、30才以下ではクラミジアや淋菌が原因していることがほとんどです。淋菌による急性精巣上体炎は発熱、疼痛、腫脹などの症状も強く、逆にクラミジアによる急性精巣上体炎は発熱、腫脹、疼痛とも淋菌い比べてマイルドです。

急性、慢性を問わず精巣上体炎を起こした場合の問題点は炎症により精子の通路が閉塞してしまうことがあるということです。ですので発症したら炎症を早く鎮めるために治療を早くしなくてはいけません。