クラミジア感染症
■クラミジア(クラミジア尿道炎、クラミジア頚管炎)の症状、検査、治療
クラミジアトラコマチスの感染により1〜3週間の潜伏期を経て男性ではクラミジア尿道炎、女性ではクラミジア子宮頸管炎を起こします。
1.クラミジアの症状
男性の症状は尿道の炎症による症状で尿道の痒み、尿道不快感、軽度の排尿痛です。症状が軽微なため自分ではまったく気づかず感染を続ける(持続感染)ことがあります。炎症が精管や副睾丸(睾丸の脇にある臓器)に及ぶと内腔が閉塞し精子が通過しなくなって無精子症となり不妊となることがあります。
女性では感染初期には帯下の増加、膿性帯下などの症状が現れることもありますが、まったく無症状のまま経過し、検査をして初めて診断されることも多数あります。無症状のままクラミジア感染が持続し、卵管や骨盤空内に及ぶと子宮外妊娠や不妊症の原因となることがあります。クラミジア骨盤腹膜炎では原因不明の下腹部の痛みを起こします。(帯下:オリモノのこと)
クラミジアの持続感染があるとたとえ無症状であっても、性器粘膜は炎症のために傷がつきやすい状態になっています。そのため健常人に比してHIV感染の危険は4〜5倍高くなるとされています。
最近はオーラルセックスなどのため咽頭に感染しクラミジア咽頭炎を起こす人も多くいます。風邪薬などで治りが悪い場合はクラミジアや淋菌などの性感染症によるクラミジア咽頭炎や淋菌性咽頭炎を疑います。
性器を触った手で眼をこすりクラミジア結膜炎(眼の痒みや充血)を起こすことがあります。眼科で結膜炎からクラミジア感染を疑われることもあります。
2.クラミジアの検査
男性では尿検査で尿中のクラミジアを証明することにより診断されます。クラミジア遺伝子を核酸増幅により検査するPCR法、TMA法、ハイブリッドキャプチャー法などがあります。一日のうちでは起床時尿(初尿)は尿道のクラミジアを多量に排出するために、慢性になっていて菌量少ないと予想される人でもクラミジアを検査することができます。
女性では子宮頚管分泌物中のクラミジアをPCR法、TMA法、ハイブリッドキャプチャー法などの検査によって検出することで診断できます。血液検査(クラミジア血中抗体価)は過去の感染を反映しても現在の感染を必ずしも反映していないために価値としては参考程度となります。血液検査で陽性でも必ずしもクラミジアに現在感染しているとは言えません。
3.クラミジアの治療
内服薬で治療します。
マクロライド系の抗生物質(クラリス、クラリシッド等)を内服1日2回、1〜2週間
テトラサイクリン系の抗生物質(ミノマイシン等)を内服1日2回、1〜2週間
アジスロマイシン(ジスロマック)4錠単回投与
ニューキノロン系を1日2〜3回、1〜2週間
などです。
8割の人は上記の治療で完治します。薬剤抵抗性の菌の場合や、不定期の内服、ピンポン感染などにより1〜2割の人では再発、あるいは治療に抵抗する場合があります。必ず治るまで主治医の指示に従ってください。
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