淋菌感染症
■淋菌感染症(淋病)の症状、検査と治療
淋病では男性では淋菌性尿道炎、女性では淋菌性子宮頚管炎となります。典型例では男性では排尿痛と黄緑色の排膿があります。女性は一時的な帯下の増量、膿様帯下ですが無症状のこともしばしばあります。
1.淋病の症状
淋菌の感染により3〜6日の潜伏期を経て男性では淋菌性尿道炎、女性では淋菌性膣炎、淋菌性子宮頚管となります。1回の接触による感染率は30%とも言われます。接触の時間、密度は様々であり正確な感染率はわかませんが淋病の感染力は強いと言えるでしょう。淋菌自体は生命力の弱い菌で高温や乾燥に弱く尿道や子宮、膣などの中に守られて生き長らえることができます。それゆえ空気感染や飛沫感染は無く性器間の接触によって始めて感染します。淋病が性病と言われる所以でもあります。
男性の淋菌性尿道炎の症状は黄色膿の排出、排尿痛などでクラミジア尿道炎よりも一般的に症状は強いです。排膿や排尿痛があっても放置していると症状は3〜5日で改善することもありますが、これは治ったわけではありません。淋菌はいつまでも尿道内に感染し、性接触によって相手を感染させることになります。
女性でも感染当初は帯下の増加、悪臭、膿性帯下などの症状が現れることもありますが、それに気づかず自然に症状が改善し無症状となっていたり、あるいは感染の初期からまったく無症状のこともあります。無症状の男性や女性が原因となって性病(性感染症)が伝播しています。(帯下:オリモノのこと)
クラミジアと同様に男性では精管や、副睾丸に炎症が波及し不妊症となることがあります。女性では卵管などに炎症が及び子宮外妊娠、不妊症、腹痛の原因となることがあります。
淋菌が咽頭から検出される人も増えています。淋菌が咽頭に感染していても淋菌性咽頭炎となっていても症状の乏しい場合が多く、パートナーあるいは自身の再発の原因となっています。男女を問わず、性器から淋菌が検出される人の30%で咽頭の淋菌が検出されるという報告があります。
肛門性交により直腸内に淋菌が感染することがあります。
2.淋病の検査
男性では尿または尿道分泌物(膿)の淋菌を確認することにより診断します。尿道分泌物(膿)をスライドグラスにとり淋菌を染色して顕微鏡で観察する検査方法や、尿中の淋菌を核酸増幅法により確認するPCR法、ハイブリッドキャプチャー法、SDA法などの検査があります。症状の乏しい場合や慢性的になっている人では起床時尿(初尿)が検査には有用です。
女性では子宮頚管分泌物中の淋菌をPCR法、ハイブリッドキャプチャー法などで検査します。
咽頭感染では口腔内には淋菌と同じナイセリア属に属する常在菌がいるためにPCR法では擬陽性が出てしまいます。SDA法などが適します。
3.淋病の治療
内服薬 セフスパンを内服1日2回、1〜2週間
ニューキノロン系を1日2〜3回、1〜2週間
注射薬 セフェム系抗生物質静脈注射(単回)
トロビシン筋肉注射(単回)
などです。
治療期間は淋病の症状により増減します。
いずれの治療にても無効例もあるため主治医の指示に従って治ったことを確認してください。
他のページを見る
膣トリコモナス感染症 / カンジダ / ヒトパピローマウイルス
尖圭コンジローム / 風俗と性感染症 / 梅毒の症状と写真
毛じらみ(ケジラミ)の診断、写真と治療 / 咽頭クラミジア感染

